
今日は春のようにポカポカな一日となりました。
そんな土曜日だったからか、ヴァカンス初日ということなのか、街は人でいっぱい!
柔らかい陽射しの下、サングラスをかけている人たちが多くて
何だかこういう光景ってやっぱりいいなぁ・・と思いました。
テラス席で、暖かい陽だまりを受けながら食事や団欒をしている人たちのパリの風景が
一番好き。
今日は、去年10月からパリ市庁舎で開催されている
Robert DOISNEAU -ロベール・ドワノー(1912-1994) 回顧展の最終日。
絶対に行きたいと思いつつ、いつの間にかこの日になってしまいました。
傍を通る度いつも行列ができていて、近いからいつでも来れる・・と延ばし延ばしになっていたのですが
今日こそは行かないと! と思い、出かけてきました。

いやぁ〜やっぱり凄い人でした。
ちょっとその長蛇の列に近寄り難い雰囲気を感じ、近くのマルシェで買い物をして
一旦帰って昼食を摂ってから、もう一度行ってみることに。
でも、何も変わらず・・・

とりあえず並び始めて10分後に、最終日が延長されて3月3日までになったことを知ったのですが
多分いつ来ても同じだろうなぁーと思い、意を決して並ぶことに。
さすがのフランス人も、脱落者多し(笑)。
結局、2時間並びました・・・。
でも今日のこの気候だったので、太陽の日が眩しいくらいで全然寒くなく、気持ちが良いくらいでしたが、、、
並ぶことにはここフランスで相当慣れたけど、ちょっとここまで長時間というのはね・・・。
入れた時は嬉しさのあまり、ちょっとふらふらしました。
「自由なパリ」と題されたこの回顧展、彼が撮り続けたパリの街角と人々がモノクロで写し出されています。

la baiser de l'Hôtel de ville,Paris,1950
一番有名なのは、この「市庁舎前のキス」ですよね。
ご存知の方は多いかと思いますが、この写真には裏の舞台があって
被写体のモデルである元女優のフランソワ・ボネ(現在75歳)がドワノー自身から贈られたオリジナルをオークションに出し、2005年スイスのコレクターによって日本円にして約2200万円で落札されたそうです。
この写真は演出して撮影されたものだけれど、当時恋人同士であった彼らのキスには偽りはないとのこと。
ちょっと複雑・・・なところもありますね。
私がこの写真と出会ったのは、確か高校生の頃だったかなぁ?
一枚のポストカードだったけど、この写真家の名前も何も知らず何故か惹かれて
ずっと部屋に飾っていた記憶が。一人暮らしをしても。
そして、当時は事ある毎に眺めていたような気がする。
あの時はこの写真を通して何を想っていたんだろう?? と今になって思う。
時は過ぎ去り、今日パリでこの写真を目の前にした時は、一瞬その場を動けなかった。
有名になりすぎた写真だけれど、心の中にいつまでも懐かしくあるものなんだろうなぁ、と思う。
モノクロの写真、通ったことや見たことのあるパリの風景、それも何十年も前のもの、人々の生き生きとした表情。
喜び・悲しみ・ユーモア・・・
中でも50年代の写真に一番惹かれた。
いつも通っているサン・ルイ島の通りや、古き日のボーヴォワールやココ・シャネルなどの姿も。
モノクロの写真から伝わってくる想像の世界。古き時代のパリ。
ここのところ、今練習しているフランスものの曲の背景世界にとても感心があるということもあり。
そして彼の作品を通して、こんなにも心が動いたということ。
素敵な写真が他にも沢山あって、長時間並んだ甲斐が大いにありました。

